サイトマップ
06月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫08月

スポンサーサイト

--.--.-- (--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告

拍手する


笑え

2012.04.16 (Mon)

「笑え」  ショートショート



笑っていれば誰も怒らなかった。
勝手に相手の思い通りに好きなように解釈し全てが終わったかのように存在を消す。
僕はそうやって生きてきた。

大都会の駅のホームに立ち、一歩進むのをためらう。

「これが最後の場所かもしれないな」
つぶやいた酷く小さな叫び声が隣の女性に届いた。
「どこに行くの?」

突然つかまれた腕に驚き、威勢だということに驚き、そして聞かれたという事に恥ずかしさが全身を包んだ。

「いや、あの、別に」

答える事ができなかった。

大体この人に言ったところで無駄だ。
かといって、自分の人生に関わる人たちに相談などしたくはない。
面白いと相談を聞いてあげるという顔をしながら興味深々で僕の心を土足で入り込み、それを持ち帰ってはあれこれに吹き込む。
迷惑千万。
信用なんてしたら負け以外なんでもない。
終わるんだ。

そう、信用ほど馬鹿らしいものはない。

人は裏切る為に生きている。
人は傷つけるために側にいる。

だから、僕は一人を選んだ。
例えそれが救いの手だったとしても傷付けられる可能性がほんの少しでもあるのなら
もう、人と関わりたくはない。


この世界から消したのはお前だ。
この世界から殺したのはお前だ。


それは一体誰のことなんだろう。


一昨日までは人だった。
でも今日はもう誰にも気付かれない存在になれた。
それが幸せな形かどうか知らないが、苦しみと悲しみから解放されたという結果だけは理解できる。


もう一歩、踏み出すのは時間の問題。


残されたのは僕手の中には死だけ残っている。
最後の希望で唯一の救いかもしれない。




テーマ : 自作詩 - ジャンル : 小説・文学

11:26  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

拍手する


コメント

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

トラックバック

この記事のトラックバックURL

→http://virtualworlds.blog87.fc2.com/tb.php/1165-334ca11b

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。