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狭い扉

2009.08.05 (Wed)

狭い扉が多く存在し始めた。
手にとってわかるほどに。
それは、とても大変なことでこの職業をしていると大きな残業が増えるんだ。
「で、今日もこんなにリストがあるの?」
不服を漏らした私に上司は「もうすぐこの国が終わるからそれまでの辛抱だ」というのである。
終りを告げる最後の日を知らずに、のうのうと生きている扉の持ち主を
狩に行くのが私の役目。
それは、扉を開けた瞬間に起こる出来事。

私は上から見ていた。
もちろん、扉を開けるのは本人しか出来ない。
開けるか開けないか、それを決めるのも本人だ。
不条理は事柄を自ら起しているというのにその自覚すらない当人が
扉を開けた瞬間、私は私の持つ鍵でもう一つの扉を開け閉じ込めてしまうのだ。

あぁ、やっぱり止まらないのね。
そのまま走るの?
片側二車線ある道路で、右に曲がろうとした女の子。
曲がろうとしているところだけれど、ちゃんと止まってる。
そう、この子じゃない。
扉を開けるか判断を見届けるのは、あのバスの運転手。
渋滞で進めなくなったため車が止まった。
それを確認した女の子は右に曲がろうとした。
バスは乗客の乗り降りを済ませているため停車中。
それを確認した女の子はゆっくりと右に曲がった。
曲がった先にあるのは小さな横断歩道だ。
すると、判断を見届けるバスの運転手が発進し目の前にいる女の子が乗っている車に向かって
邪魔だといわんばかりに大音響のクラクションを鳴らし始めた。
そう、どけと言っているのだろう。
あぁ、扉を開けた。
バスが進んだところで渋滞している。
発信する前に、右に曲がってきたのもわかっていたはず。
でも、鳴らすんだ。
邪魔だ 邪魔だ どけ 俺が通る 俺様が通る 詰められるところまで進むんだ
あぁ 扉が完全に開ききった。

狭い心の扉が開いたとき、女の子はバスの下敷きになった。
車ごと。
扉を開いた運転手は言う。
「こっちが青だった。右に曲がってきたほうが悪い。クラクションは鳴らしたがどかなかった」
「止まれなかったんですか?」
「止まる必要があるか!青だ!右に曲がるほうが悪いだろう!前に進んで何が悪い!」
「女性は死亡したんですよ」
「右に曲がってくるほうが悪いんだ!前に進む方が優先だ!クラクションを鳴らしてもどかないほうがわるいだろう!」
「横断歩道を人が渡っていたという証言があります。それを待っていたのでは?」
「俺には関係ない!進みたい時に進む!何が悪い!?ちゃんと青だった!」

私は鍵を取り出して、もう一つの扉を開ける。
そして、闇を呼び出すの。
あぁ渦巻く怒りが業火の地獄をもっと熱くする。
さぁ燃え上がれ 燃え上がれ。
今から お前が 支配者だ。

後日、火元が不明の家事で全焼した家の中からバスの運転手が発見された。
火の勢いは凄まじく、瞬く間に広がり検視の結果焼死と判断された。

「まだ、火がおさまらないのね」

私は扉の中へ 炎を戻す。

さぁ 戻れ 戻るんだ。
お前の 焼きたいものは もうお前と同じ場所にいる
さぁ狂え 踊り狂え 身を裂く痛みを与えてやれ

「さて、あと三十件か・・・長い残業だ」
05:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(14)

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コメント

自分で地獄へ落ちたわけですね。
悪いことをしたら地獄へ落ちる。

うん、当然ね。
命を軽く扱ったら自分の命も軽くなる。
海のいるか |  2009.08.05(水) 08:41 | URL |  【編集】

海のいるかさんへ

そうです。自分で自分を落としたことを自覚無く暴れていますが
主人公は死神としての仕事をしたのです。
でも、その地獄への扉は落ちる本人しか開けられないのです。
と、・・・信じたいです。
日下ヒカル |  2009.08.05(水) 09:20 | URL |  【編集】

きっと皆、隠し持っているんでしょうね。
運転手と同じ狂気を…

仕事人に悟られないように
心の奥底へ沈めているのかも知れませんね。

カゼノオ~ |  2009.08.05(水) 09:22 | URL |  【編集】

お盆の時期ですね。

盆が近づくと 何やら闇の世界では
稼ぎ時とか 坊主が巷をホクホク顔で
バイクで走り回っている。
休日には車庫から 高級車で何処かへ。
私曰く そのまま 帰って来るな。
坊主に少々恨み有り.
闇の仕置き人と言う所かな
みかん  |  2009.08.05(水) 11:17 | URL |  【編集】

カゼノオ~さんへ

うん、あると思います。
でもちゃんとコントロールして、それを制御できる力を持ってる。
それが動物との違いだと思う。
時にその力が仇となることも。
でも場合によっては、たががはずれなにもかもどうでもよくなることだってある。
と・・・思う。
復讐心を抑えるものは無いと思う。
だから、恨みは買うものじゃないと感じるのです。
日下ヒカル |  2009.08.05(水) 15:38 | URL |  【編集】

みかんさんへ

高級車でお盆のお経あげに来た坊さんいましたよ。
(でかすぎて止める場所ないし・・・お経も10分くらいで終わってびっくりだし・・・)
お寺さんはトラブルが多くて(涙)
檀家でもなく、その寺にお墓があるわけでもないのに、寄付をよこせよこせって
振込用紙が送られてくるんですよ。
すっごい金額なの!
そのお寺さんしかうちの宗派が無くて頼んでたけど、あんまりにも寄付だの何だのって
うるさいからお盆のお経を母がやめましたね。
法事のときはどこか別のところに頼んだかな・・・?
ちょっと遠いお寺さんだけどいいお坊さんがきてくれてお歌を歌ってくれました。

日下ヒカル |  2009.08.05(水) 15:43 | URL |  【編集】

チェンジ。

こんばんは、お返事に思わず押したくなりました。
テンプレート プロフィール変えられましたネ
涼しい水色で 

暑中 お見舞い 申し上げます。
みかん  |  2009.08.05(水) 19:58 | URL |  【編集】

こんにちは!

死に神?
でも、考えようによっては天使にも見えるかな。
それとも閻魔大王?
あっ、そう言えば閻魔さんは死んでから裁くんだっけ?

死に神に残業が多いというのも困りもの。
でも、現代ってそうなのかもしれません。
その扉は死に神ではなく、自分しか開けられないというところはいいですね。
きっと実際もそうなんだと思います。
全ては自分が作り出していくんだと……
空飛ぶミケ猫 |  2009.08.05(水) 20:37 | URL |  【編集】

みかんさんへ

ホラ~なお話が多いですが、明るいテンプレートにしてみました!
写真も悩んだのですが、こちらはOPENなので偽造率の高い写真を(^^;
涼しい水色で読みやすいようにと文字色は黒にしました~。

暑中 お見舞いありがとうございます(^-^)
日下ヒカル |  2009.08.05(水) 20:40 | URL |  【編集】

いい人もいますよ。

う・・む
写真が替わった。ヒカルが変わった。
でも、怖いのは・・・一緒やったね。(こわばった笑い)

実家は佐賀でお寺やってます。
私が寺は嫌だったので逃げ出したら、弟が仕方なく、今住職をしています。
弟はお布施や葬式代等金額を一切決めずに気持ちだけ頂いています。
なかには、一銭も出さない檀家さんや信者さんもあるとのこと。
先代の親父がそうだったから、金には頓着しない。
これがほんとの布施なのですね。
お陰さまでとんでもなく貧乏しとります。
私は弟のようなお寺さんでないと信用しません。
ヒカルさんも弟に会ったら、分かってくれると思います。
悪い人ばかりではないですよ。 そう言いたかったのです。はい。
クメール伝道師 |  2009.08.05(水) 22:34 | URL |  【編集】

クメール伝道師さんへ

あはは(^^;
雰囲気が変わってさわやかっぽいのに、怖い話というブログ。
ある意味詐欺ですね(^^;;;

あ、いい住職さんにお会いしたこともありますよ♪
すっごく猫が苦手だったんでしょうね・・・でも、震えて青ざめつつも可愛い猫ちゃんで・・・と
撫でてくれて。
どういうわけか、嫌いな人にスリスリしたがるんですよね・・・ねこって。
当時家の中に10匹くらいいましたから真っ青でしたよ(^^;;お坊さん。。。

あと、お歌を歌ってくれたお坊さんはね!すっごくいいお話聞かせてくれた!
供養ってねというお話で堅苦しくなくてすごく聞きやすくて。
それがすっごいびっくりで!なんと父の実家の近くのお寺さんのお知り合いで
父の弟さんと話が合ってそのお寺さんは跡継ぎがいらっしゃらなくて誰もいないんだけど
詳しく知ってらっしゃって。
まぁすごい縁ですね♪って皆で笑ったの。
お経じゃなくて途中でお歌を歌ったからすごくびっくりした。
でも素敵で!いい声してて上手なの!!びっくりしました~(^-^)
あの出来事は本当に不思議で、それも本来そのお坊さんが来る予定じゃなかったんだって。
だからきっと何か本当に縁があったんでしょうね~

ご実家がお寺さんとは、色々大変そうですね。
なんていうか、不思議な輪でみなさんに幸せの笑顔送る存在になるってのは
大変だけど亡くなった方へ供養が出来る魔法を持ってる。
きっとそのきっかけを与えてくれる人だから、もちろんいい人もちゃんといること
わかってますよ(^-^)v

体調が悪くて相談に行ったりしたこともありますし~
友人の勧めでね♪

猫がねぇ・・・ぽくぽくにじゃれてさ・・・
ぽっこーんって頭ぶたれて、大笑いしたこと思い出した(爆笑)
お坊さん、すっすみません!!!って慌ててた。
それ以来猫は木魚の音が聞こえたら逃げるようになったの。

あーっはっはっはは
日下ヒカル |  2009.08.05(水) 23:04 | URL |  【編集】

てててtテンプレートの美女は一体…!!!!!
なんてこった!デートしましょう!!!

しかーし!
地獄の使者さまのお仕事怖い…。
下心丸出しの私も漏れなく地獄の業火で焼かれる事でしょう…(たすけて!)

と、冗談はこの辺にしときますが、
ヒカルさんの物語は普段忘れている事を
思い出させてくれるお話が多々あって、
凄くいい刺激になります。

今回のお話も極端ですが理性と
そのコントロールをできないとダメだよ、的な
エッセンスが入ってると勝手に解釈して読みました。

面白く読む物語もひとつ、何かを学ぶ物語もひとつ、
1話完結なのに色々な方面で読者に刺激を与えられるのって凄いです。

よし私もがんばろう!(そういう気にさせられます!)
D-3 |  2009.08.05(水) 23:48 | URL |  【編集】

空飛ぶミケ猫さんへ

死神も天使も多分兼業してる気がするんですよね。
どっちかというと、その一歩手前の人たちのお話です。
振り分けを行う人たちみたいな?

で、実際に地獄に落ちるとかいわれますが
その落ちる扉は自分でせっせと作って自分で鍵を開けて落っこちるんですよね。
つまり行いが悪いと。

残業が少なくなることを祈りたいと思います。
日下ヒカル |  2009.08.06(木) 08:36 | URL |  【編集】

D-3さんへ

あらあら(汗)
偽造率の高い私の写真ですわ(^^;;
 ↑ここに注目!
騙されてはいませんわ。おほほほ・・・
女装もなんのそ・・・ げふんげふん・・・

下心ならいいのですよ~♪それが、扉を開くほどの鍵になってなければ(^-^)b
私物語は確かに短く終わらせるためものすごーく極端に書いています。
ただ、実際に似たようなことあるよねぇ~と感じると思うデス。
現代版、日本昔話みたいなのを目指しつつ!
私も頑張る!!(^-^)
日下ヒカル |  2009.08.06(木) 08:42 | URL |  【編集】

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