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効果絶大の言葉

2009.08.14 (Fri)

とてもあまりいい中学校とはいえない場所だった。
中学生になったとき、憧れのスコートを履きたくてテニス部に入った。
公立中学校だから転校しない限り、どんなに不良が多く評判が悪かろうと
そこに行くしかないのである。

小学校の目の前にあった中学校だったが、あまりの酷さに小学校時代は
中学校が卒業式の日は集団下校になり、暴走族から身を守るために
先生達が引率。
学校中を先生達が取り囲み、小学校に入ってこないようにするほどだ。

だが、小さな子供の小学校時代がそんなものだったため
中学とはそういうものだと思い入学した。
初めての制服。
初めての鞄。
だが、憧れの鞄じゃなくがっかりした。
自分達が入学した時にとても効率が悪い鞄だから変えて欲しいという要望を受け入れ
余計に使いづらい鞄に変えやがったのである。
変えるのはいいが、使い勝手というなら使ってみてから考えてくれ!!
結局、メインバックはあまりにも使いづらく誰一人使っていなかった。
サブバックのみ使用しての登下校である。

そんなこんなで中学二年生のとき事件は起きた。
非行の酷さは最高潮に達し、一学年上の三年生達ははっきりいって手のつけようが無いほどだった。
私たちも怖くて三年の校舎には近づかなかった。
部活動でも三年の先輩からはとことんいじめられ、髪が長いのはダメ。
切れとか言われ長い自慢の紙をショートに切った。
そして、とうとう警察が学校に来た。
何台ものパトカーがいきなり授業中にサイレンを鳴らし学校に入り
運動場に止まる。
授業中だが、皆窓に張り付いた。
誰か知らない人が一人おまわりさんに囲まれそして手錠をはめられ連れて行かれた。

その理由は、家に帰ったあとのテレビで知ることとなる。
「・・・マジで?」
少女は驚きおやつに食べていたまるぼうろを口の中からボロボロと落とした。

夏休みに入ると三年生はいくらなんでも勉強を強いられる。
しかし、ついていけない者達はもう改善する余地も無く
ただひたすら無意味な反発をするしかない。

それが、妙にかっこよくもあったが少女は少し感じていた。
なんとなく寂しそうな顔をするこの人たちは、本当に怖い人なのかなと。
テニス部顧問の男性教諭はとても変わった人だった。
だが、その問題を抱える三年を担任に持ち大変そうだった。
連日の職員会議で、部活どころではない。

部活動日誌を届けにいくと、煙草をすいながら小さなキーボードで音楽を弾いている。
「ピアノ弾けるんですか?」
「いや、てきとう・・・」
「そうですか・・・」
「なぁ?」
「はい?」
「教師って疲れるね」
「・・・はぁ・・」

なんと返事をしたらいいのかと、困った少女だったがその時
ガラっと勢いよく開いた職員室のドア。
どこをどう見ても怖そうな先輩の男子生徒がだらしない着方をした制服と
頭を金髪にして現れた。
硬直して動けず、テクテクと横暴な歩き方をしてやってくる。
この顧問は生徒指導も勤めている。
多分、金髪を見せに来たのだろう。

しかし、何もこんな時に来なくても!!
私いるのよ!
つか、ホント怖いって!!

「おい、何考えてんの。お前」
と、先生。
硬直しっぱなしの少女。
「なんだよ。文句あんのかよ!」
どすの聞いた声で叫ぶ不良少年A。
こわい~!!私を挟んで喧嘩しないでよもぉ!!

「・・・お前、似合ってねぇーな・・・。それは、やめたほうがいいぞ、マジで」

真顔でじろじろとその金髪の姿を見ていった先生。
あまりに、真顔で本当に似合ってないと思っている様子だ。
ちらっとみたが、お世辞にも似合っているとは思えなかった。

次の日。

いつものように日誌を届け職員室を出た。
「あ、お前。あいつ職員室いる?」
と、声をかけられた。
誰、あんた・・・?

・・・・?!

「あ、はい。います」

不良少年Aは、本当にショックだったのか丸坊主になっていた。

「変?」
と、聞いてきたからである。
怖くて、答えられなかったが丸坊主も似合っていなかった。
だが、答えられず首を振るのみ。
不良少年Aが、職員室に入った瞬間「うわ!にあわねぇ!」と先生の声が響いた。
「お前、補修受けんならちゃんとこいっていったろうが!」
「きたじゃねぇか!」
「髪は何もしなくても生えるけど、高校はそうはいかねーんだぞ」
「うるせー!ボケ!」
「ボケはお前だ!このハゲが!」

とても、教師とは思えない会話だがまともに子供と話せる先生は彼しかいなかった。
また不思議に不良の人々は先生を頼り、夏中補修を受けに来ていた。
姿かたちは恐ろしかったが、部活の合間にすれ違うとき手を上げて
挨拶をしてくる。
そんな先輩に会釈をした。
まったく知らない人だが、いつまでたっても消えない思いがあった。
もしこの先生がいなくなったらどうなるんだろうって。
先生達も怖がってまともに話す人なんていない。
この先生しかいなかった。
授業は受けたこと無かったが、補修中の姿はとても教師とは思えなかったけど
それでもちゃんと不良少年達に数学を教えていた。
竹刀片手に。
不良であるのにもかかわらず、学校に来ていたというのが
唯一話を聞いてくれる人だったからじゃないかと幼心に感じていた。
08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(12)

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コメント

おはようございます。

私事ですが 少しばかり良い事が おきています。
皆さんのお陰です、内心日々私の努力の賜物と
うぬぼれています(笑い)
学業も 本人がやると言う意識がないと 
何言っても 身に付きません。
小学生の頃より登校拒否していた私が言うんだから
間違いないです v(^-^)v
みかん  |  2009.08.14(金) 08:13 | URL |  【編集】

出会いって大事ですよね♪

中、高の六年間って貴重です。
良くも悪くも最も大人達に影響される時代ですからね。
良い先生ですっ!
カゼノオ~ |  2009.08.14(金) 08:26 | URL |  【編集】

みかんさんへ

おぉ!良いことですか?w(*゚o゚*)w
素敵です☆
ホントに(汗)やる気がないと駄目ですね(^^;;;
私は高校二年生の時にやっとやる気を出しました(^^;;;
日下ヒカル |  2009.08.14(金) 08:56 | URL |  【編集】

カゼノオ~さんへ

今だったら、多分・・・親からクレームくるような先生かもしれないけど
すごく慕われていましたね。
手を付けられなくなるほど荒れてしまった子供を見放した親は何も聞いてくれないから
多分、引き返せなくなったけど受験しようと頑張っていたんだと思います。
不思議な先生でした(^^;;;
日下ヒカル |  2009.08.14(金) 09:01 | URL |  【編集】

ホンネ

「ホンネ」
なのかなあ?
その先生が信頼された理由は?
子どもって嘘つくと分かりますからね……
ライム |  2009.08.14(金) 18:40 | URL |  【編集】

ライムさんへ

不思議でした。
実話なんですが、本当に慕ってましたからねぇ~
怖いお兄さん達・・・
ほんっとうぉに怖かったけど(^^;;;
日下ヒカル |  2009.08.14(金) 20:10 | URL |  【編集】

ヤンキー先生を思い出しますね。
いいお話、どうもありがと。
やはり、気持ちを理解してくれる人ってことかな。
そういえば無関心よりもっとイヤなのが偽りの優しさ。これこそ、一番人を傷つけますよね。
この先生は、真っ直ぐに立ち向かってくれた人なんでしょう。
こういう先生と出会えた彼らは、幸せだと思う。
一生の恩ですね。
えめる |  2009.08.14(金) 20:56 | URL |  【編集】

えめるさんへ

ほんとうにヤンキー先生でしたね(^^;;;
偽りの優しさか・・・(..
ウン・・・ それに気づいたときすごく悲しいですね。。。
先生は対等に彼らと接して、それでもちゃんと教えることは教えてましたね。
強要しなかったのが凄かったな・・・
金髪にして!とか怒らずに「似合わない」の一言なんて出ませんよね(^^;;;
いやはや、いろんな意味で凄い先生でした。
日下ヒカル |  2009.08.14(金) 22:49 | URL |  【編集】

真っ向勝負かな

今日の記事は、短編小説ではなく、ノンフィクションなのですね。
只一話を聞いてくれる人だったからじゃないかと幼心に感じていた。」
 ⇒ 相手から逃げない。真っ向から向き合ったから信頼してくれたのですね。
チャンの兄も弟も学校の教諭をしていますが、我が家の兄弟はみんな、熱血先生ですよ。
チャンもね (^^)v
チャン |  2009.08.14(金) 23:46 | URL |  【編集】

こんにちは

これはヒカルさんの実体験?
素敵な先生ですね。
今の時代、そういう先生あまりいなくなったのかも……
もっとも子供たちもその頃に比べるとおとなしくなりました!
空飛ぶミケ猫 |  2009.08.15(土) 00:11 | URL |  【編集】

チャンさんへ

はい~(^-^)
時折現れる実話です~
学校の先生も大変ですよね・・・
勉強だけを教える場じゃないからその部分がすごく大変ですね(^^;;;
兄弟みなさま先生とは凄いですね!
日下ヒカル |  2009.08.15(土) 09:12 | URL |  【編集】

空飛ぶミケ猫さんへ

はい!(^-^)
突然振って湧いて出る実話です~
今いたら、多分怒られるんでしょうね・・・先生が。
なんかどこからか・・・
子供たちはそれに反発するような子もいなくなったか・・・
う~ん・・・いいのか悪いのか(--;;;;
日下ヒカル |  2009.08.15(土) 09:22 | URL |  【編集】

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