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きっかけを求めて

2009.10.30 (Fri)

学校では携帯電話が肉体の一部のように手放さず、授業中だろうが
かまわず操作する音が聞こえてくる。

カチカチカチ

その中で何が行われているかというと、小さなきっかけで大きな事件が起きている。
その事件が現実味が無いために映画やドラマのごとく主人公になれる気分を
味わえるからなのかもしれないがそういうのを客観的に見ていると
私はこの子達は現実で生きることを諦めた人種のように思えた。

学校の先生なんて仕事をすることにあるなんて
自分が学生の時には、考えられない話だった。
とはいえ、臨時職員というかそんな形の採用。
あくまで一定期間のみだ。

一般教科じゃないから。

なので彼らはまったく授業を聴こうとしない。
もちろん、こちらもその態度をわかっている。
かといって注意して聞くような馬でもない。
念仏でもなければ日本語を話しているが、理解できないのかもしれない。
理解しようとする言葉は自分にとって有益かどうかを判断して聞く。
既にふるいを持っている。
無条件に聞き入れる体制など皆無。

大人が振り落とされている現実。

そして事件が起きた。
普通教科の先生や担任などは生徒指導に関わる。
そのため相談できなかったのだろう。
私自身違和感を感じていたが、立ち入ったことを聞くというのははばかられた。
そう。
結局私も大人であり、職員であり、仕事であって、それ以上は「無関心」だった。

「いい?」
差し出された手を払いのけることはしなかったが。
「かなり、大きいよね」
「・・・目立つ?」
「観察してればね」
「・・・ヤバイよね」
「ヤバイって言うか、さっさと決めないとどうしようもないんじゃないか?」
私は煙草を取り出し火をつけて溜息をついた。
「・・・」
「お前の人生だ。お前が決めろ。何を言っても聞く耳を持たないお前達の前で授業していると
いつも思う。都合のいいときだけ利用するんだろうなって。
そうやってこっちの信頼裏切ってくるんだろうなって。
最後には無かったことにして無視するんじゃないかって。
大人だって言っても人間だから。俺だって人間だからね、完璧じゃない。
何かを教えるにしても仕事で見返りがあるからやっている。
生徒を育てようなんてでかいこと考えたことなど無い。
もし、本当にそういうこと考えている教師が一人でもいたらお前が相談する前に
声かけてるんじゃないのか?」
女子生徒は泣き出してしまった。
あぁ、面倒だ。
やはり、子供なんだと思い知る。
だが、俺はやめるつもりは無かった。
「誰だって自分が一番可愛いんだよ。面倒なことに関わるなんてもってのほかだ。
それも自分に責任のある行動をしたその結果の後始末を他人巻き込んでどうにかしようって
考えがそもそも甘いだろう。
子供だから許される?そんな考えか?
ふざけるなよ。だったら何で子供がそんなことをする?
なにがどうなるかくらい知識で知ってるんなら、こんなことにならないように
すれば言いだけの話だ。それくらい知ってるんだろう?
責任も持てないようなやつだからいうんだよ、大人は。
子供だって」

泣きじゃくる女子生徒は顔を伏せ、そのまま小さな声でごめんなさいといい続けた。

「謝るのは、そのおなかの子供に言うべきなんじゃないの?」

俺はそのまま職員室に向かい、保健の先生に相談。
女性の方だったので話しやすいだろうと思った。
その際、説教は既にこてんぱんにしたので受け皿になって欲しいというと
彼女は「面倒な話ね」と嫌々そうな顔をして見せた。

「さぁ、保健室においで。あと、彼氏の名前を教えてくれる?」

さっきとは打って変わった笑顔と口調で彼女は話しかけてた。
けれど、彼女は「彼氏なんていない」という一点張り。
頑なな態度に違和感を感じたが、その場に居合わせた教員の一人が青ざめていた。
そういうのだけはすぐにわかる。
そっと近づき耳もとで囁いた。
「死ねばいいっていったの、あんた?」
彼女が握り締めていた手紙にはそうかかれていた。
「わ・・私は悪くないっ!私は・・・」
「人を呪わば穴ふたつ。それでも彼女は呪いたかったんだろうな」
彼女の手から手紙を奪ったとき、ついていた藁の残りをその男に手渡した。
「お疲れ様、責任取れよ」

その後、彼の姿は唐突に消え神社の境内にある樹木に打ち付けられていた。
「自殺と・・・判断するには」
それが、この学校の七不思議の始まりだった。
08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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