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頼りない道標を信用して

2009.11.30 (Mon)

子供というものは、可愛いけれどとってもキケン。
ちょっと目を放した隙に・・・なんてよく聞く話。
どんな事故や事件に巻き込まれるかなんて、大人は想像もつかない。
多分、子ども自身もわからないことだと思う。
家庭内の話だと尚更、表に真実は出ない。

「遊んでばかりなのね!」
そういうヘンゼルとグレーテルの母親は、いつものようにヒステリックに二人に向かって叫んだ。
生活に余裕がなく、お金に困っていた母親は子供がいるから贅沢が出来ないと
嘆き何かにつけては二人に対して暴力をしていた。
母親は近所に住む奥様方とのお茶会に精を出していた。
毎日のように繰り広げられる優雅なお茶会。
そこに着て行く洋服や流行者のアクセサリー。
それが自分というものを誇張する必須アイテムとなっていた。
お金がなく借金をしてまで購入していた見栄の固まりは信じられないほどの額をつぎ込んでいた。

そんな姿を見ている父親は「いい加減にしないか」と諭すものの
「私だってこんな五月蝿い子供の面倒を一日中見てるのは嫌よ」といって聞き入れなかった。
また、そのように諭すことで後々子供達への攻撃に転化するのもわかっていたため
何も言わなくなってしまったのだ。

そんな、ある日のこと。

とうとう、母親は、子供達を邪魔以外なんでもないと追い出してしまった。
「出て行け。森なら何でもなってるから食べるものなんてあるわよ」
それは二人にとって青天の霹靂だった。
今までみすぼらしい格好をしている二人を外にだそうな度としなかった母親。
森に行けば実がなっている木くらいあるだろう。
おなかが減ってたまらなかった二人は飛び出した。

「よかったね!お兄ちゃん!」
「よかったね!」
二人は笑って外に飛び出した。
二度と戻らないと決意して。

すると、偶然その森の中には魔女が住んでいた。
「どうしたの?」
その魔女は驚きました。
「え?」
二人は森の中に人がいるなどと思っても見なかったため、何もいえませんでした。
「そんなに痩せて・・・なんでそんな格好を・・・」
魔女は驚いて二人を家に招待しました。
みすぼらしく汚い洋服を脱がせ、真新しい布を使い魔法で洋服を作りました。
その間に湯船のお湯を張り、暖かいお風呂に二人を案内しました。
二人はそんな親切を受けたことがなく、とても怯えていました。
裸の姿をみて魔女は、言葉を失いました。

なんてことを・・・。

魔女はこの二人がどのような扱いを受けてきたのかすぐにわかりました。

風呂からあがると二人の前には見たこともないほど綺麗な洋服があり
「お兄ちゃん似合う?!」とグレーテルははしゃいでいました。
そんな風に笑う妹を見たのは初めてだったヘンゼルは驚きつつも
嬉しく感じていました。

「さぁ、おいで」
風呂場から暖炉のある間へ戻ると、魔女が用意したご馳走がたくさんありました。
二人は見たこともありません。
今までジャガイモの皮などを生で食べていたのですから。

「食べて・・・いいの?」
ヘンゼルは恐る恐る言いました。
「もちろんよ。ゆっくり食べなさい」
魔女は優しくニッコリ笑いました。
二人ははじめて見る暖かい食事に驚き、そして美味しいと食べました。

その頃、家に帰宅した父親が子供がいないことに驚きました。
母親に聞くと、「出て行けといった。食い扶持が減るんだからいいじゃない」という始末。
父親は「グレーテルが作ったアクセサリーが売れてこんなにお金が手に入ったんだぞ!」と母親をしかりつけました。
その時、母親の目の色が変わりました。
「あの子が作ったらものが、こんな金額になったの?!」
それは、父親が言ってはいけない一言を言ってしまったのです。
父親はすぐにそれに気づきましたが、子供達を連れ戻す口実にはなります。
そこで「森へ探しに行こう。優しく接すればたくさん作ってくれるよ」というと母親もしぶしぶ森へ探しに行くことに同意。
外に出てみると、グレーテルがくすねたパンくずが落ちていることに気づきました。

「やっぱり、馬鹿な子供だわ」
母親はそのパンくずを辿って歩き始めました。
それが、魔女が仕掛けたものとは気づかずに。

たどり着いた先には、大きなお屋敷の家。
そう、魔女の家です。
「ここ?」
勝手に家に入ると、中には驚くほどの宝石や貴金属の山で溢れていた。
「最高じゃない!何ここ!」
母親は子供を捜していることを忘れ、そのへんにある箱に次々と詰めていった。
その様子を見た魔女は声だけを母親の頭に魔法で伝えた。

”奥にあなたの望む世界がまだありますよ”

母親は必死に詰めた箱を抱え、奥の部屋に行くと中庭が。
「なに・・・これ」
そこに広がるお菓子の家。
「なんなの!こんな馬鹿にしたもの!」
そういってお菓子の家を側にあったシャベルでどんどん壊していった。
最後に出てきたのはぐつぐつと煮えたぎる鍋が目の前に。
よく見ると中には見たこともない大きな大きな宝石が。
しかし、その中にシャベルを入れると溶けてしまった。

「なによこれ!これさえ手に入れれば、一生遊んで暮らせるわ!」
母親は我を忘れ、手を入れようとしました。

「ママ、そこに手を入れたらしんじゃうよ?」
ヘンゼルとグレーテルは屋敷の中から、見ていました。
「あんた達、まさかこの屋敷にいる魔女と仲良くなったの?」
「とても親切にしてくれてる。だから、もうずっとここにいる」
「だったら、あんた達にお願いがあるわ。この中にあるものを取ってくれれば・・・」

「嫌だ。ママが欲しいなら、ママがすればいいじゃん。僕達はもう、ママなんかいらない」

そのやり取りを、後ろから見ていた父親は魔女にこういった。
「あの子たちを幸せには出来ない。あの母親には・・・どうしたら」
そういうと、魔女は一言。
「あの宝石を手に入れれば、目が覚めますよ」

母親が煮えたぎる鍋の中に両手を入れ中にある巨大な宝石を手にすると
突然、倒れてしまいました。
その勢いで煮えたぎる鍋の中に彼女は倒れこみ、あっという間に溶けてしまった。

「これで、彼女も鍋の中で反省するでしょう。あぁやって溶けた馬鹿な人間達は
鍋の中から一生出られません。あの鍋をひっくり返さない限り」

魔女がそういうと、父親は
「自分で稼ぎます。その間、こちらで子供達を預けてもかまいませんか?」とお願いした。
頭を深々と下げて。

魔女は「よろこんで」と笑い、ヘンゼルとグレーテルは魔女のお陰で幸せになり
町中に母親の行方不明の話は持ちきりだったが、誰一人心配するものはなく二日目には
その存在すら忘れていた。
魔女の魔法のお陰で虐待の記憶もなくなり、煮えたぎる鍋で溶け、蒸発した母親は
その存在と行いの全ての痕跡と共に消え、幸せをもたらしたのだった。
08:00  |  昔話と童話の真実  |  Trackback(0)  |  Comment(7)

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コメント

こっちが本当のお話だったかも、と思うほどよくできてるニャー。
とってもコワ面白かったニャ。
母性愛をもたない、さらに強欲な人は、
母親になったらこんな目に会うんだニャ。

色んな事件あるけど、現実にもこういう人、
いるもんだニャな。
……こここここわいっ!世の中恐ろしいニャーッ。
えめる |  2009.11.30(月) 09:11 | URL |  【編集】

こんにちは^^
リンクさせていただきました
もしよろしかったら相互リンクおねがいします
ご検討のほどよろしくお願いいたします

小説人気ランキング娯楽部
http://269g.2-d.jp/19syousetu/
小説人気ランキング娯楽部 |  2009.11.30(月) 12:46 | URL |  【編集】

昔話シリーズ
……だけど、ホラー((゜Д゜ll))
昔話の意地悪な継母って、本当は実母なんだそうですね……
ヒカルホラー復活!!
めでたい
だけど怖い)゜0゜(ヒィィ
ライム |  2009.11.30(月) 16:25 | URL |  【編集】

こんにちは

怖いお話だし、
けっこうきついことを書いている…。
けど、根底にほのぼのとしたものが流れていますね。
ハッピーエンド(一人死んだけど…)
なんだかほのぼのします。
空飛ぶミケ猫 |  2009.11.30(月) 21:13 | URL |  【編集】

えめるさんへ

なんだか現実にありそうで悲しいですが
とりあえず、多分(汗)子供二人は幸せになりました・・・とさ?
日下ヒカル |  2009.12.02(水) 08:28 | URL |  【編集】

ライムさんへ

え?!そっそうだったの・・・?
継母だったの?!
そっそれは知りませんでした。
ヒカルホラーになりつつも、しあわ・・・せ?(滝汗)
日下ヒカル |  2009.12.02(水) 08:29 | URL |  【編集】

空飛ぶミケ猫さんへ

そうですね。
物語自体はかなり辛く悲しい物語。
最後にはハッピーエンドだけれど・・・というのが、昔話の特徴でしょうか?
日下ヒカル |  2009.12.02(水) 08:31 | URL |  【編集】

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