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ラストオーダー

2010.01.31 (Sun)

白いフリルのカチューシャを頭に飾りつけ、服装は黒。
十五センチはあるピンヒールをコツコツと鳴らしながら、ゆっくりとこちらへ向かってくる。
足の付け根までしかないスカート。
横には腰までスリットが入っている。
白いガーターベルトが見え、太ももの内側には鋭いナイフが隠れていた。
メイドといわれる格好をした女は、ニッコリと笑いながら無表情の目をして言う。

「ご注文は?」

メイドはその言葉を発すると微動だにしなくなった。
特に僕のほうを見ているというわけではない。
僕はというと椅子に固定された状態で後ろ手に手錠。
口には火薬のにおいがするものを咥えさせられている。
太ももはベルトで椅子に固定され、足首もベルトで椅子の足と同化している。
状況は理解できるが、何故こうなったのかという理由は思い当たる事柄はひとつもなかった。

メイドは僕の前に立ちつくしたまま返答を待っている。
テーブルにはディナーが並ぶようなセッティングが施されているが、周りを見渡す限り食事が出来るような場所ではないというのがわかる。

「ラストオーダーの時間です」

何時間、こうやってメイドは立っていたのか。
何時間、こうやって僕はメイドを見続けていたのか。

ただ、過ぎていった時間をほんのついさっきまで自分が過ごしていた時間が遠く昔のように感じる。
メイドは僕のベルトをとり、スラックスのファスナーを下げた。
身動きの取れない僕は何もいえないし、何もできない。
メイドの目は、僕ではない何かを見ている。
そんな雰囲気が煙草の煙と共に漂う。
むせ返る様な漕げた匂い。

「後悔するって、いったでしょ」

悲鳴すらもあげることは許されなかった。
流れ落ちる血が固まるまで僕は罪を償った。

多分。

これで、少しは気が晴れただろう。
あの女も。


08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

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コメント

これはとってもホラー。
こわっ!
最期のときを、「あの女」はタバコふかして暗闇からじっと見ている。
メイドは機械?

「最後の晩餐ホラー編」でスニャね。
とってもクリアーな印象でした。
やはりこういうの、上手いニャー。
えめる |  2010.01.31(日) 10:44 | URL |  【編集】

Σ切断!
思い当たる理由……本当は思いっきりあるんじゃないだろうか。身に覚え。
そんな気がしてならないんですが……(-。-;
ライム |  2010.01.31(日) 14:38 | URL |  【編集】

えめるさんへ

これはメイドさんの格好をした女からの復讐劇でした~
久しぶりのホラーですね(^^;
メイドさんは人間ですよ~復讐に燃える・・・(怖)
日下ヒカル |  2010.01.31(日) 16:48 | URL |  【編集】

ライムさんへ

そうそう!めっちゃ身に覚えがあるんですよ!
この主人公はいたらんことをして復讐されているのでした!

・・・ひぃいい!!><;
日下ヒカル |  2010.01.31(日) 16:49 | URL |  【編集】

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