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当店のお勧めでございます

2010.08.22 (Sun)

「これは、やばくないか?」

僕は小学生のときに国語の教科書で読んだ”注文の多い料理店”を思い出した。
あれは衝撃的だった。
本が大嫌いだった僕は、まったく本を読まなかったため言葉は少なく活舌も悪かった。
それを案じた母親は本を読ませようとあれこれモノでつろうとしたが、興味のない僕はモノでつられるほど馬鹿ではなかった。
興味のないもの、したくないものはてこでもしなかった。

当時、一緒に遊んでいた友人はずいぶん塾などにも通い勉強をしていたためよく比べられていたが当時の僕は、まったく気にすることもなくただ毎日を過ごしていた。
 そんな僕が、釘付けになって何度も読み返した。

その、物語。

物語だからこそ面白かった。
物語だからこそ楽しかった。

現実になるのは御免蒙りたい。

「ねぇ、入ってみようよ!」

目を輝かせながらはしゃぐ彼女を僕はじとっとした目で見た。
だが、彼女はキラキラと輝かせた目で僕を貫いた。

「死にたくないなぁ」
「そんなレストランあるわけないじゃない」

と、突然僕の携帯電話が震えた。

会社の上司からだ。

「悪い。先に入ってて」
「わかった!」

彼女は店に入った。

上司からの電話は至急の用件で内容を聞き、トラブルの対処をすべく指示だけを現場の人間に出した。
意外と長くかかってしまった電話の途中悲鳴が聞こえた。

彼女の、悲鳴が。

「ぎゃぁああああああああ!!」

断末魔のような、悲鳴が。

「・・・まさか」
店に入ろうとドアに手をかけたとき、そばにあった排水溝に生臭い赤い液体と見に覚えのある腕時計が流れてきた。
湯気ただよわせる油とともに。

「嘘だろ・・・」

”リアル・セカイ”という、看板のお店。

本日のお勧めメニューは”注文の多い料理店の再現”と記されていた。


08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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