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時空間転送 最後のパズル

2010.09.09 (Thu)

時空を飛び越え

今まで存在した時間はパズルのように複雑に存在し、必ず未来へ繋がっていく。

そのパズルを剥がして僕がいた未来に繋げるという行為は過去の変換となる。

僕は僕のためだけの理由でたった一人の愛する人を助けるため過去に戻った。
その所為で、生きていた未来の人が死んでいるかもしれない。
死んでいたはずの人が生き返るかもしれない。

その未来は、どれだけ影響を及ぼすかわからない。

それでも僕は彼女を求めた。
目の前で死んでしまった彼女を求めた。

僕は助けたかった。
僕は僕を救いたかった。

全部、僕の利己的な考えで動いた。

その全てを利用して僕だけが幸せになるために過去に戻った。

彼女は言う。

あなたは人魚になった。
私は人魚から人間になった。

これが、きっと運命なのだと。

僕はあの洪水のとき溺れて死んでしまいそうになった。
でも顔を水面から上げていたほうが苦しくなったので、水の中にもぐると息が出来た。
不思議と水の中のことを知っていた。

洪水で視界は悪いが僕は知っていた。
何がどこにあるのか。
どこに行けばいいのか。

僕はもう未来へは帰れない。
僕は僕ではなくなった。
これが過去を変えた結果。

あぁ、博士。

僕は幸せだよ。

彼女は生きている。

僕と共に生きることを選んでくれたんだ。

最後のパズルをはめる。
これで、時空は僕が出発した未来と重なった。





「動くな!タイムラー博士!」
「動くな!全包囲しろ!」
「動くなぁ!」
「待て!馬鹿撃つな!」

響いた銃声と博士の心臓から出た血がスローモーションに見えた。
ゆっくりとゆがむ顔を見ながら僕はこのタイムライン上から存在を消した。

「刹那、お前にしかできないんだ」
「・・・博士!!」
「刹那・・・?行ったはずじゃ・・・」
「戻ってきた!成功したんだよ!」
「そ・・・うか」

出発した記憶のところに僕の体は移動した。

どういうことだ?
これは一体。

人魚でもない。
水中にいるわけでもない。

人間だ。
僕は人間のまま。
過去を変えたはずなのに。


「刹那、過去は変えられても未来は変えられない。未来は別次元で存在するんだ」
「別次元?」
「過去は変えられてもその時間を進んでしまった人間には影響がないんだ。
変えた過去に存在する人間にしか影響しない」
「そんな!」

僕の未来には彼女は生きていなかった。
変わっていなかったのだ。

どんな魔法を手に入れたとしてもこれが現実だった。

時間はただそこにあるもので、決して変革を受け入れないものだった。
これは博士の言葉。





08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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