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間違い

2010.10.19 (Tue)

交差点

スクランブル交差点で長い信号で待たされる。

人 人 人。

僕はその人の中の一人に過ぎない。
僕がここに存在している事を覚えている事もないだろう。


一歩、歩くたび危険がある。

人とぶつかるかもしれない。
自転車が突っ込んでくるかもしれない。

「その道であってるの?」
隣を歩く女性が言う。
「知らない。どうやってわかるの?」
「歩いた後、振り返ったときに間違ったかどうかわかる」
「なら、歩かないとわからないんだね」
「そうね。人生はそんなものよ」

たとえ、僕がこのまま突然走って赤信号に変わっても止まらなければ死ぬかもしれない。
でも、奇跡的に車が止まって生きているかもしれない。

それは誰にもわからない事なんだ。

「私は、心配しているのよ」
「心配?何を?」
「あなたは周りを見ていない。あなたの隣にいる人は本当に助けてくれる人?」
「何故、助けてくれるかどうかを心配する?あなたはこの人のことを知っているの?」
「知らないわ。あなたの側にいるってだけしか知らない。でも私はあなたを心配している。間違っていると」

女は立ちふさがり、僕の行く手を阻む。

「この人と話をした事もないのに、君は勝手に何を心配する?何をわかっている?」
「あなたはさっき言っていた独り言が気になったの」
「たったそれだけの判断材料で、この人は否定される存在なのか?」
「私はあなたの事を思っているの。あなたのためなのよ」
「あなたのためだといいながら、君は僕がこの人を側に置くのが気に入らないだけなんだろう」
「違うわ」
「じゃぁ、この人の何を知っている?僕が言った独り言以外に君の想像でしかないだろう」
「そうよ」
「それは、間違いにならないのか」

女は僕の首をつかむ。

「あなたを心配しているのに」

僕はそのまま息が止まるまでじっとする。

間違い

それは、誰が決める事なのか。
息が止まるまで僕は締め続けられる。
そのうち、沢山の手が僕の首に巻きついて取れなくなる。

それで気が済むのであれば、それでいい。

そのまま、殺してくれ。

それが、君の心配だというのなら
それが、君の愛というのなら

間違いを僕の息が止まれば間違いだと気づくだろう。

それとも、私が正しかったと胸を張って僕を海に捨てるだろうか。

お前が間違っていたと捨て台詞を吐いて。




随分前に書いてたみたいだけど

下書きのままUPし忘れてたみたい(汗)
08:00  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

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コメント

No Title

ぞくぞくしちゃいました…。
“ある核心”にひたひたと迫っている感じ…。
すごいなぁ…。
そらまめ |  2010.10.19(火) 23:37 | URL |  【編集】

そらまめさんへ

久しぶりにホラーに回帰しました(汗)

ぞくぞく・・・
「心配」って便利な言葉だなぁと思ったことがきっかけで作った作品でした。
隠れ蓑に出来るんですよね。

心配しているといえば、相手のためを思ってということになるように聞こえるけれど
自分の気分を害された事が不満だったり、気に食わない事をただ単に相手にぶつけてるだけで
本当はそんなことなくて自分の気が済むように相手を操作したいだけなんですよね。

最近、そんな言葉をよくぶつけられて疲れてます・・・(つД`)
日下ヒカル |  2010.10.20(水) 10:04 | URL |  【編集】

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