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お手紙 【ショートショート】

2010.12.23 (Thu)

ポストの中にある手紙に気づいたのは届いてから三日後だった。
誰だろう?と思いつつも、すっかり忘れてリビングに置いたまま日は過ぎていった。

一人暮らしで寝に帰るだけのような住処に手紙など来るはずもなく
メールで済ませられる世の中に至っては、わざわざ筆を取る必要も無くなったはずだ。
それなのに、わざわざ筆をとりお金を払って手紙にした理由は何なのか気になっていたが
仕事から帰宅した後、手紙の事など覚えている余裕は無かった。

熱を出し寝込んだ今日、いい加減おなかがすいたと渋々起き上がった僕の目に入ったのはあの手紙だった。

「忘れてた・・・」

差出人不明の真白い縦長の封筒。
筆で書かれた僕の名前と住所は達筆とは言いがたいものだ。

封を乱雑に開け中身を取り出した。
中から出てきたのは怖ろしい言葉だった。

僕はその場で足がすくみ震えが止まらなくなった。

慌てて封筒の表を確認する。
消印を見て
記憶をたどる。

いつ、いつだった?

いつ、この封筒は届いた?


思い出せない。
思い出せない。


このままでは僕は・・・


「ピンポン」


突然のインターフォンに心臓が飛び出るほど驚いた。
まったく動けずにいると、ドアの向こうにいる何かが鍵を差込み、鍵を回して、ゆっくりとドアノブをまわしている。

まさか

まさか、今日なのか?

立っていられなくなり、その場にしゃがみこむ。
震えが酷くなりとてもじゃないがもう動けない。

あぁ、もうダメだ!!

「今日が期限です。あなたの命は今日で終わるという予定になっておりました。
変更届けが無かったため、人口削減の対象と決定されました。
税金を払わない人は既に全員ご協力いただき、現在では年収が低い方を対象に行っている
人口削減のご協力まことにありがとうございます」

深々とお辞儀をした女性型メイドロボット。
満面の笑みを浮かべて最後の言葉を述べた。

「では、死んでください」


一発の銃声が小さなアパートの一室に響いた。


10:36  |  短編小説  |  Trackback(0)  |  Comment(1)

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 |  2010.12.23(木) 21:41 |  |  【編集】

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